NOTE e-Powerに乗ってきた

あらまし

クルマの試乗レポートです。 ただひたすら感想が載ってます。

どんなおクルマか

ノートe-Powerは、2016年の秋のノートのマイナーチェンジと同時に発売が開始された。 ノート自体はフィットやデミオといったいわゆるコンパクトクラスの一角を形成するユーティリティに優れた扱いやすいクルマであり、 それにe-Powerと呼ばれる日産独自のドライブトレインを搭載したバージョンがノートe-Powerである。

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e-Powerは、ざっくりといえばエンジンで発電した電気をもとに走行する方式である。 プリウスといったハイブリッド車がエンジンとモーターを使い分けることに対し、エンジンが発電に特化している点が特徴である。 電気自動車と違って充電する必要がなく、普通のエンジン車と同じようにガソリンさえ給油すれば走り続けるので、使い勝手がよく設備投資も不要である。

実際に乗ってみる

これまで何度か乗る機会があった。はじめにざっくりした感想を述べる。 まず、常にモーターで走り続けるので、ドライブフィールは100%電気自動車のソレであり、リニアかつ俊敏な加速感を全速度域で味わうことができる。 そして、ワンペダルドライブという画期的な装備により、ドライバーの負担が超絶低減されている。 これは、アクセルだけで加減速全部コントロールできますよというもので、慣れれば楽なばかりか燃費の向上にも貢献するスグレモノである。 特にワインディング路ではステアの操作に集中できるため満足度が非常に高い。

まちなかや渋滞路では、回生ブレーキが搭載されていることもあり、ほぼエンジンは休止状態で静かに動き回ることができる。信号のスタートダッシュも決めやすく、少なくともパワー不足で周囲の流れを乱すようなことは決して起こり得ない。 f:id:pur_usupr:20200209161624j:plain

逆に高速路ではエンジンがフル稼働状態になるため少々ノイジーで、燃費も落ち込む。ただトルク不足を感じることはないし、足回りが硬めなこともあって安心して飛ばすことができる。この点はアクアとの大きな差である。

雪道にも強い。ワンペダルで完全にアクセルをオフにするとローレンジレベルの強力な制動力を得る。要はエンジンブレーキと同じなので、下手にブレーキを踏むよりもよっぽど安心感がある。 f:id:pur_usupr:20200209161446j:plain

実燃費は概ね20前後。丁寧に乗れば20後半もおそらく余裕で、満タンから1000キロ程度走れるであろう。

不満を挙げるとすれば、ひとつはシフトの使いにくさ。プリウスよりもクセがある。もうひとつは、ワンペダル独特の走行特性。たまに、アクセルペダルをスイッチか何かと勘違いしたような踏み方をするドライバーがいるが、そうしたドライバーとワンペダルの相性は最悪である。

評判

発売当初から話題を呼び、2018年にはプリウスやアクアを抜き去って日本で最も売れた普通車となった。 ニスモ仕様が設定されるなど見てくれのバリエーションも豊富で、街を歩いていて見ないことは珍しい、程度に普及した印象を受ける。

中古車の流通は豊富になりつつあり、100万前後で修復歴なしの良質なタマを探すことができる。

他車との比較

言わずもがな、このクラスは各社が開発にしのぎを削り合う激戦区である。 最後に、主な競合車両たちを独断で位置づけて、本稿の締めくくりとしたい。